古書探訪〜ある愛読家の記録〜

本の魅力に取り憑かれた男の追憶

自作詩 淡々と

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淡々と
 
 淡々と
 日々を過ごして
 歳をとる
 
 そんな生き方が
 昔は嫌いだった
 
 いつも活発に
 前と上を向いて生きたかった
 
 三十五を過ぎてから
 ありのままに
 あるがままに
 生きたい
 こう思うようになった
 
 それまでの語彙が
 日に日に変化し
 
 成功
 成長が
 
 質素
 素朴に
 変化した
 
 すると
 
 見落としてきたものが目に入ってきた
 
 世界が変わってきた
 
 今も変化の最中だが
 誰かの基準で
 成功をはかられるより
 あるがままに
 成功したい
 
 いつのまにやら
 過去と今が
 混ざり合い
 自分が自分に
 人が人になった
 
 淡々と
 日々を過ごして
 歳をとる
 
 うわべのスナックではない
 滋味に溢れる生き方が
 今の僕には好ましい
 
 三十五
 
 歳をとれば凝り固まる
 そんな僕のイメージは
 ただの固定観念だった
 
 歳をとっても
 固定されず
 柔らかく生きていく
 
 自分も人も
 あるがまま 
 受け入れられる範囲で
 受け入れればよい  
 
 受け入れられなければ
 そうっと放っておき 
 あるがままにしておけばよい